舞台評No.2 イェヌーファ
イェヌーファ
作曲:レオシュ・ヤナーチェク
指揮:阪 哲朗
演出:ヴィリー・デッカー
美術:ヴォルフガング・グスマン
東京文化会館大ホール
オペラ鑑賞必須の事前学習によると、そのストーリーは三角関係の恋、極秘出産、赤ん坊の死…とヒロインを待ち受ける試練と絶望、ましてやチェコの寒村が舞台、暗さだけが想像されたが、その演出と美術を観て吃驚!、何とスタイリッシュで斬新な舞台なのだろう、ベルリンよ恐るべし。
歌については批評出来るほどの感性も知識もないのでコメントなど出来ないけれど、ストレートプレイでも十分に楽しめるドラマチックな作品であった。
三幕で村人達が前を見ながらそのまま後ろに行進して、室内から外へ出て行く演出…、背筋がゾクゾクってしました。
モノトーンのセットと衣装、結婚式なのにまるで喪服のよう…、しかしとても合っていたし、例えてとして適切ではないかも知れないが、秋冬コレクションのショーを観ているようであった。
5階の一番後ろで観たのだが、舞台装置全体が観えてそれはとても良かったのだが、視線の正面でもう一度観てみたくなったし、是非とも違う演出と美術で何度も観てみたくなった。
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