舞台評No.6 盲長屋梅加賀鳶
壽 初春大歌舞伎 盲長屋梅加賀鳶 ~本郷木戸前勢揃いより赤門捕物まで
河竹黙阿弥 作
松本幸四郎
中村福助
中村歌六
中村歌昇
市川染五郎
坂東三津五郎
歌舞伎座
やはり年の初めと言えば「歌舞伎」でしょう。今年の東京一月は、歌舞伎座、新橋演舞場、国立劇場、浅草公会堂と四ヶ所で歌舞伎が上演されており、何か嬉しい気分です。
私の御贔屓と言えば幸四郎、批評家から彼が何だかんだと言われようと…(笑)。
それに一幕だけでも観れる歌舞伎座の三階席が御贔屓の私、歌舞伎初めは、無条件にこの演目となりました。
何でも、還暦を過ぎた幸四郎さんの初役それも二役(!)と言う事で期待大の舞台となりました。
確かに幸四郎さんの歌舞伎は良くも悪くも言い回しが分かりやすい(現代劇調とでも言うのでしょうか…)ので、歌舞伎ファンからは邪道だと言われてしまうのかも知れません。
今回もその分かりやすさと立ち姿の美しさは天下一品、鳶の頭の梅吉と盲長屋に住む小悪党按摩の道玄の二役を演じています、幸四郎さんの演目の中でも一押しの「十六夜清心」の時もそうなのですが、極悪非道でもどこか愛嬌のある役ははまってるなぁ…。
黙阿弥の傑作と言われる、江戸を舞台にした鳶と按摩の悪党との物語。
女按摩お兼をやった福助は、かつての綺麗綺麗から、最近は女の凄みが出るようになってきたなぁと感心しました。
この華やかさと非現実感に浸れる至福の時…ストレス解消にもなるしホントおススメです。
しかし今回も声が掛けられませんでした「高麗屋~!!!」次回は必ずや…(決意!!!!!)。
Comments