舞台評No.22 芸術祭十月大歌舞伎 心中天網島 玩辞楼 十二曲の内 河庄
芸術祭十月大歌舞伎
心中天網島 玩辞楼 十二曲の内 河庄
中村 鴈治郎
澤村 田之助
片岡 我當
中村 翫雀 (雀右衛門 休演のため)
上方物は、やっぱり関西弁が良い味だしてくれますねぇ。
悲しさ、切なさ、可笑しさ、愚かさ…が渾然一体となった舞台でした。
上方和事の代表作である心中天網島、紙屋治兵衛は妻子がありながら曾根崎新地の遊女小春とのっぴきならない関係となり、心中の約束をしてしまいます。妻や兄、お茶屋の主人らの気遣いや心配、努力も 虚しく、二人は死出の旅を決意するのです。
鴈治郎随一の当たり役とも言われる紙屋治兵衛、情けなくも愛しきかな、あの泣き笑いは圧巻…。
雀衛門さんが休演のために翫雀が小春役を演じていたのが残念でした、ちょっと固かったかなぁと言う気がしたので、次回は雀衛門の小春が観てみたい!
それにしても、外国人の観客が多い日でした。窮屈そうに座る人(主に男性)が多かったのは、可哀想な気がしてなりませんでした。
まぁ、元々日本人サイズの席ですから仕方ないのでしょうが、日本人のサイズも変わってきている事ですし、無理とは言え、ビッグサイズの席があればゆったりと観劇出来る人も増えるのか…と。
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