舞台評No.23 北京蝶々第5回公演 「入れ替わるための まちがい探し」
北京蝶々第5回公演
入れ替わるための まちがい探し
作・演出 大塩哲史
主催 早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ
2005/10/26
久しぶりの学生演劇…若かりし頃の自分を思わず思い出してしまった…あぁ、あれから何年(涙笑)!?
第3舞台、遊機全自動シアター、扉座、サラリーマン新劇、東京オレンジ…早稲田大学から生まれた人気劇団はまだまだ幾多もある。
数年後に人気劇団になるかも知れない…!?先物買い気分は何かワクワクしてしまう。
北京蝶々、2003年旗上げされた、早稲田の劇研の中でも2年前創立の新しい劇団。科学や生物学、古典や盤ゲームなど公演ごとにさまざまなジャンルを取り上げつつ制作しているとの事。
今回の公演、チラシのコピーには
何かがまちがっている
でも何がまちがっているのかわからない
まちがいを探せ
そして入れ替われ
舞台はクルマのハンドルを作る工場のベルト・コンベアー…そして同じメンバー、同じような設備、同じような仕事、
向上しない生産ライン、やる気…。
ストーリーはシンプルで分かりやすく、それでいて色々考えさせてくれるように書かれているが、良くも悪くもストレート過ぎて、あとひとつふたつひねりが欲しかった気が、それともう少しのハチャメチャさが…。
学生劇団の場合、役者たちの演技力に差が出てしまうのは仕方ないだろう、そして若さだけに任せるのもバランスが取れなくなる…改めて感じさせられた。
そんな中で、検品作業員コイワ役の鈴木麻美の、凛として真っ直ぐ、それでいて捻くれている、不思議な魅力と耳心地の良いセリフと演技が印象に残った。
学生劇団巡りを再開しようかなぁ…そんな気分になった夜であった。
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