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December 12, 2005

舞台評No.26 双数姉妹「君はヲロチ」

双数姉妹「君はヲロチ」


脚本・演出    小池竹見
出演        今林久弥
           山下禎啓(花組芝居)
           小林至   井上貴子
           帯金ゆかり(北京蝶々)  
           伊藤伸太朗 / 松本大卒(チャリT企画)


2005/12/10 新宿THEATER/TOPS 


初めて見る早大劇研出身の「双数姉妹」。劇団として初めての時代劇ではあるらしいのだが、あとの半分は現代劇の「君はヲロチ」。

新宿の礎を築いた男、鈴木九朗に降りかかる大蛇の呪い。そして、現在も生きる愛と金にまつわるヲロチの報い…過去と現在が繋がる…。

とてもストレートで分かりやすい作品であったし、笑いも涙も散りばめられていたが…。
劇団員と花組芝居の役者に女形を演じさせたり、黒子の2人にMC役をさせたり、脚本や演出にも努力の意図が感じられはしたが、初演と言う事もあり、未だ整理されておらずに、その思いが伝わってこないもどかしさが若干あった気がした。
再演、再々演を重ねて、よりエンターテインメント性の高い作品にしてもらいたいし、それが出来る劇団であると思う。
涙あり笑いあり、そして分かりやすいエンターテインメント性を持った作品を上演するのは、観客が一番喜ぶし、劇団として人気が出る一因になるとは思うが、他の劇団や脚本・演出との差別化がとても難しいのではないだろうか。
固定客以外が観たくなるような劇団に成長していくのは、本当に難しいと思う。

脚本・演出の小池氏のこれからのスケジュールを見ると、大衆演劇の演出や商業演劇の脚色の仕事も入っているようである、そこから得られる何かを今後の「双数姉妹」に活かして貰いたいし、それがこの劇団の個性になっていく事を期待したい!

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