舞台評No.41 北京蝶々第7回公演 「物々交換」
北京蝶々第7回公演
物々交換
作・演出 大塩哲史
主催 早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ
2006/11/24
3度目となる早稲田大学劇研「北京蝶々」。
電子マネーが普及した近未来が舞台となり、お金の価値や意味をシニカルに見据えた作品。
作者はSuicaの利便性に隠された不便さや矛盾から、電子マネーに興味を持ち、そして貨幣全体へと興味が広がり、最終的には最も原始的な取引とされる「物々交換」に至ったと、パンフレットに書いている。
確かに、発想は面白いのだが、脚本がまだ練られ足りない気がしてならなかった。
これまで観た作品(と言っても2本だが…)に比べて、笑いも涙も、あっさりし過ぎていたような…。
前回も書いたのだが、毎回新作を発表する事も大切だし、意欲的で素晴らしい事だとは思うが、もう一度作品を見直してみるのも大切な事ではないだろうか。
芝居は不思議な生き物、どんな風にも生まれ変われるはずである。
今回の「物々交換」も、再演を望んで止まない!
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