舞台評No.46 北京蝶々第8回公演 ドラマ進化論
北京蝶々第8回公演
ドラマ進化論
作・演出 大塩哲史
主催 早稲田大学演劇研究会
早稲田大学大隈講堂裏劇研アトリエ
2007/6/4
お気に入りの早稲田大学劇研「北京蝶々」!
本公演前の4月末に、同じタイトルの『β版』として上演。
観客のアンケートをもとに、再構成再構築。
ある番組制作会社が舞台。
新東京タワーが完成間近な頃、テレビはデジタル化により本格的な双方向の時代へ。
この番組制作会社が製作したテレビドラマも、一話終了後に視聴者からのリモコン操作のアンケートを元に、次回のストーリーが書き換えられる仕組み。
しかし、大衆である視聴者からだけのアンケートでストーリーが書き換えられる訳もなく、ドラマはテレビ局の上層部の思惑や、制作サイドのトラブルや人間関係も絡みながら進んでいく。
『β版』公演も観たのだが、今回の公演、正直、数段良くなっていた。
『β版』では観終わった時の余韻がなく、何かが足りない展開に、欲求不満気味にもなったのだが、本公演の今回は、まるで違う作品になったと言っても、言い過ぎではないかも知れない。心地良い余韻に浸れた感があった。
問題提起も、『β版』よりも判りやすく、そして鮮明になっていた。
今回の作品も再演を望みたい!
余談になるのだが、「はしか」による大学閉鎖のために公演が延期されたので、「はしか」ネタも随所に…(笑)
たまたま重なった、早稲田大学野球部の優勝提灯行列…かの“佑ちゃん”にも、在学中に1度は観てもらいたい劇団である(笑)。
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