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September 19, 2007

舞台評No.48 シアターナインス10周年記念公演『シェイクスピア・ソナタ』 

シアターナインス10周年記念公演
『シェイクスピア・ソナタ』 

作・演出     岩松 了

出演       松本幸四郎
          高橋克実   緒川たまき   松本紀保
          長谷川博己   豊原功補   
          岩松了   伊藤蘭


2007/9/17  PARCO劇場


歌舞伎役者である松本幸四郎が、日本の現代演劇の創造を目指して始めた演劇集団「シアターナインス」の10周年記念公演。
シェークスピアの4大悲劇の全てに主演した経験を持つ松本幸四郎氏にふさわしい、岩松了氏による新作である。

松本幸四郎が演じる主人公の沢村時充は、シェークスピア作品を上演する旅回り中心の一座の座長。長年連れ添った妻を亡くし、一座の女優(緒川たまき)と再婚。一座を経済的に援助してきた亡き妻の父が経営する北陸の造り酒屋で、シェークスピアの4大悲劇を4日間連続上演することになったが、亡き妻の妹夫婦(高橋克実、伊藤蘭)、座員である息子(長谷川博己)、座員(豊原功補、松本紀保、岩松了)たちの複雑な人間模様が描かれる。

その複雑な人間模様は、とても丁寧に描かれていて、それ程考え込むこともなく整理も出来たが、シェークスピア劇を演じる役者の日常と非日常のメリハリや苦悩が、もっと描けていればなぁと。時折、演技や展開が単調になるような感じが…。
しかし、喜劇と悲劇が入り混じり、シェークスピアに対するシニカルなセリフやオマージュ、そして舞台には実際に出演しない名前が出るだけの出演者がスパイスとして上手い具合に効いていたし、全体のアンサンブルやチームワークもいいし、再演を重ねていける作品になると確信。

    

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Posted by: Www.Prnewswire.Com | April 14, 2013 03:58 AM

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